図形商標調査における注意点 -2

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

 8月も最終週となり、夏休みシーズンもいよいよ終わりです。 今日も、昨日に引き続き商標の図形調査について書きます。

商標の図形調査は、特許電子図書館(IPDL)を使えば無料でできます。図形調査はIPDLの「ウィーン図形分類リスト」の画面から入り、ウィーン図形分類コードを選んで調べます。具体的な検索方法は、IPDLの画面の「ヘルプ」をクリックすると説明が記載されていますので、ここでは説明を割愛します。

ウィーン分類は、すべての図形要素を大分類、中分類、小分類に分けて、一般から特殊へ細分化を進める階層構成となっています(IPDLの説明文より)。

企業の商標調査担当者は、IPDLのウィーン分類表(60ページ分)を出力して、紙をめくりながらウィーンコードを確認しているそうです。紙ベースでチェックした方が検索がし易いと思います。

一つの図形であっても、多岐に亘るウィーン分類コードが付されている場合もあり、どのコードで調べるのか判断に迷うことがあります。このようなときは、似たような図形でどういうコードが付されているか確認しながら調査するとよいでしょう。

くまモンちなみに、左の「くまモン」図形は商標登録されていますが(登録第5544489号)、特許庁で、下記の3つのウィーン分類コードが付されていました。

①3.1.14の「クマ」

② 3.1.20の「立ち上がっているシリーズⅠの動物」

③ 3.1.25.1の「シリーズⅠの動物の擬人化」

【※シリーズⅠ=ネコ科、イヌ科(3.5.5.01を除く)、クマ科、パンダ科】

動物のキャラクターの場合は、「動物の擬人化」のコードでも検索することを忘れないようにしましょう。

今日は以上です。

※画像引用先:特許電子図書館

 

この記事を書いた人

鈴木 徳子