こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

今日は、警視庁のマスコットキャラクターの「ピーポくん」に関する事案をご紹介します。

「ピーポくん」、一度は見たことがある方が多いのではないでしょうか。昭和62年4月17日に誕生したそうなので、意外にも歴史が古いキャラクターです。詳細は「ピーポくん」の紹介WEBをご参照ください。

⇒ http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/sikumi/pipo/pipo2/pipo2.htm

WEBにも記載されていますが、「ピーポくん」のイラストは商標登録されています(下記画像)。

ピーポくん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日ご紹介する事案は、商標異議申立事件(異議2005-90263)です。

異議申立の対象となった登録商標は下記の商標です。平成16年7月30日に登録出願されて、第25類「被服」を指定商品として、平成17年3月4日に設定登録されました。

ピーポくん(パロディ)

これに対し、警視庁が異議を申し立てました。異議申立理由としては、「ピーポくん」商標と類似し、「ピーポくん」を剽窃したものであり、商取引の秩序を乱し、都民の道徳観念等に悪影響を与えるものである、などというものでした。

特許庁も、警視庁の主張を概ね認め、左の商標は、「ピーポくん」ときわめて近似し、一種ブラックユーモア的に歪めて表現したものというのが相当で、社会の一般的道徳観念に反し公正な取引秩序を乱すおそれがある・・と判断し、公序良俗違反規定の商標法4条1項7号に該当するという理由で、取消しました。

 

この判断は妥当だと思いますが、この商標が一旦は登録されていた、ということが驚きです。

どう見ても、この商標は「ピーポくん」の”あまり笑えないパロディ”であり、著作権法(翻案権や同一性保持権)にも違反する可能性があると思われます。

今日は以上です。