商標法の「自己の業務に係る商品・役務についての使用」の解説です

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

今日は、お客様から質問されたテーマについて書こうと思います。

 

商標法3条1項柱書では、「自己の業務に係る商品又は役務について使用」をしないことが明らかであるときは、原則登録を認めないことを規定しています。

 

審査基準では、これに該当する例として下記の①②を挙げています。

①出願人の業務範囲が法令上制限されているために、出願人が指定商品又は指定役務に係る業務を行わないことが明らかな場合

②指定商品又は指定役務に係る業務を行うことができる者が法令上制限されているため、出願人が指定商品又は指定役務に係る業務を行わないことが明らかな場合

 

お客様の質問は、商標出願をする予定の指定役務が上記②に該当するかどうかというものでした。結論として、該当せず問題のないものでした。

では、どういう場合が該当するのか具体例を挙げて見てみましょう。

 

例えば、第45類の役務「工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務」については、この役務を提供できるのは弁護士と弁理士の国家資格を有するものに限られています(弁理士法75条, 7条)。

したがって、資格を有しない者が出願した場合であって、将来においてもこれらの役務について使用しないことが明らかな場合は、登録が認められないので注意が必要です。

 

同様に「訴訟事件その他に関する法律事務」(第45類)についてはこの役務の提供は弁護士又は弁護士法人に限られています(弁護士法73条)。

「税務相談、税務代理」(第35類)についても、この役務の提供は税理士又は税理士法人に限られています(税理士法52条)。

 

意外と見落としがちな点なので注意が必要です。

今日は以上です。