パッケージデザインの権利保護を考える・・・事例「まるで梅酒なノンアルコール」

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

最近、お酒の飲めない方でも楽しめる「ノンアルコール飲料」が出回っていますね。その種類も、ビールだけではなく、梅酒、焼酎、ワイン、日本酒と、様々です。これなら、下戸の方でも飲み会で楽しめますね。

 

今日はサントリーのノンアルコール梅酒「まるで梅酒なノンアルコール」のパッケージデザインの知財保護について考えてみます。

特許電子図書館で調べてみると、この商品のパッケージデザインに関し、意匠登録されていました。そして、パッケージデザインの要部については、商標登録されていました。

画像をご覧ください。ボトルの方が意匠登録されているもので、平面的な方が商標登録されているものです。

梅酒T

 

 

 

 

 

意匠については、物品「包装用容器」に関し、画像のカラーの部分(白黒明調子部分以外の部分)について意匠権が取得されています(意匠登録第1444836号)。

 

商標については、指定商品を第32類「梅酒風味のビール・清涼飲料・果実飲料・ビール製造用ホップエキス・乳清飲料・飲料用野菜ジュース、・・・ etc.」及び第33類「梅酒風味の日本酒・洋酒・果実酒・中国酒・薬味酒、・・・etc.」として上記画像の態様で権利が取得されています(商標登録第5463362号)。

 

意匠権と商標権はそれぞれ法目的が異なり、前者は物品のデザインを保護するものであり、後者は自他商品の出所混同の防止を目的とするものです。

 

上記の例でいうと、意匠権の効力は意匠に係る物品である「包装用容器」を業として製造・販売等する行為に及びます。しがたって、あるボトルメーカーがサントリーに無断で上記登録意匠に類似したボトルを製造していた場合には、意匠権の侵害行為として押さえることができます。

 

一方、商標権の効力は、商品又は商品の包装に登録商標を付する行為や付したものを譲渡等する行為などに及びます。したがって、ある飲料メーカーが、(ラベルの貼られていない)ペットボトルをどこからか仕入れてきて、サントリーに無断で登録商標「まるで梅酒な」と類似するラベルを貼り付けて販売した場合には、商標権の侵害行為として押さえることができます。

 

このように、パッケージ一つとっても、どのように商品やデザインを守っていくのかという目的に応じて、取得すべき権利も異なってきます。

今日は以上です。