タイとの間で地理的表示の相互保護が認められそうです

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

農林水産省のプレスリリースによると、タイとの間で地理的表示(GI)の相互保護に向けた協議を開始することで合意に達したそうです。タイの国旗

以前のブログに書いたように、農林水産省は、地理的表示について相互保護を目指しています。

タイとの協議は、それに向けた第1弾になるかもしれません。

なお、今回の合意では次の内容の協力を開始するようです。

  1. 相互のGI保護の法規、保護の運用等についての情報交換
  2. GI産地の相互訪問
  3. GI産品を相互に申請し保護する試行的事業の実施

個人的には、「2.GI産地の相互訪問」(相互保護先の国の機関の代わりに、当該国の担当機関がGI産地に赴いてチェックすること)の部分がとても重要ではないかと思っています。

日本の地理的表示保護制度では、農林⽔産⼤⾂が⽣産⾏程管理業務が適切に⾏われているか、定期的にチェックすることになっています(地理的表示法第34条)。

したがって、外国の農産品が日本の地理的表示に登録された場合には、提出した生産行程管理業務規程に従ってキチンと生産されているかの確認方法が難しいのではないかと思っていました(農林水産省の職員が外国の生産団体のところに赴くというのは、時間的にも費用的にも非現実的だと思います)。

今回の「2.GI産地の相互訪問」が認められれば、その問題をクリアすることができます。

少しづつですが、外国での地理的表示の保護へ向けて動いているようですね!

ところで、現在、外国の農産品である「プロシュット ディ パルマ」が公示されていますが、現時点(2017年4月現在)ではEUとの間で相互保護が認められていません。

これについては、どのように現地調査するのか気になります(登録前の現地調査は行わない?)。

時期的には登録が近いと思われます。
(「プロシュット ディ パルマ」は再公示されましたので、登録までにはもうしばらく時間がかかりそうです(2017年6月現在)。)

弊所では、地理的表示申請代理サービスも行っております。
申請中の案件でも対応させて頂きますので、お気軽にご相談ください。

今日は以上です。

追記:「プロシュット ディ パルマ」が再公示されたことを追加しました。