スーパー早期審査の試行におけるQ&Aが公表されました

スーパー早期審査の試行におけるQ&Aが公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

早いことを示すイメージのイラスト平成30年(2018年)4月に、特許庁から「スーパー早期審査の試行におけるQ&A」が公表されましたので、今回はそれについて書きます。

スーパー早期審査とは、通常の早期審査よりもさらに早期に審査を行う制度です。

特許化されれば権利侵害となりそうな状況になっていたり、そのような状況なりそうな場合や、特許化されれば実施許諾(ライセンス)をすることが決まりそうな場合等のように、早期に権利化が必要な場合に有効な制度です。

さて、このQ&Aですが、スーパー早期審査が認められるための条件(要件)やスーパー早期審査の手続上の留意点等が解説されています。

詳細は、このQ&Aを読んでいただければ分かりますが、スーパー早期審査が認められるためには、次の3つの条件を満たす必要があります。

①対象特許出願が出願審査請求がなされている審査着手前の出願であること
②「実施関連出願」かつ「外国関連出願」であること
③スーパー早期審査の申請前4週間以降のすべての手続をオンライン手続とする出願であること

ここで、「実施関連出願」かつ「外国関連出願」であることという条件したのかという理由として、「実施関連出願」や「外国関連出願」等のいずれかであれば、早期審査の対象とすることとしているので、スーパー早期審査においては、特に重要性の高い案件とするためですと解説されています。
納得できる理由ですね!

また、手続に関する事項も解説されています。
実務的には、「出願審査請求書」や「早期審査に関する事情説明書」に方式不備があった場合の取り扱いが重要ですが、これらの書類に方式不備があった場合には、スーパー早期審査の対象外になってしまうようです。

スーパー早期審査を行う場合には、これらの書類に方式不備が無いように、いつも以上に注意して手続を行う必要がありそうです。

ちなみに、特許行政年次報告書2017年版によると、2016年度におけるスーパー早期審査の申請件数は450件で、一次審査通知までの期間は、スーパー早期審査の申請から平均0.7ヵ月(国内移行した国際出願については平均1.4月)となっています。

このように、スーパー早期審査が認められるとものすごい速さで審査が行われます!

上記の条件を満たす場合には、スーパー早期審査を申請してみては如何でしょうか?
あっという間に特許化できるかもしれませんよ!

弊所では、スーパー早期審査の手続代理も承っております。
スーパー早期審査について何かありましらた、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

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