こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

台風の影響は大丈夫だったでしょうか。私は、電車が停電で止まって大変でした。

 

ところで、先日、商標「白樺/しらかば」に対する無効審判事件をご紹介しましたが、この案件では商標の識別力が問題となりました。

登録査定時に識別力を有さない登録商標については、無効審判により登録無効とすることができます。

しかし、登録後に識別力が無くなった商標については、そのまま権利が存続し、制度上、登録を取り消す手段がありません。

 

商標制度小委員会でも取消制度の創設が議題に挙がり、産業構造審議会 知的財産分科会から公表された「新しいタイプの商標の保護等のための商標制度の在り方について」(平成25年9月)の中でその内容を見ることができます。

⇒  http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/shiryou/toushin/toushintou/shohyo_bukai_houkoku1.htm

 

結論としては、取消制度については、現時点での導入検討は時期尚早であり、更なる検討が必要だということです。また、平成24年7月~8月に日本知的財産協会会員906社を対象に行った(330社から回答を受領)アンケート結果が記載されていました。

「普通名称化した登録商標の取消制度」の必要性に関するアンケートの回答は次のとおりです。

①取消制度が必要・・・34.5%

②侵害訴訟で個別に争えばよいため不要・・・26.1%

③どちらともいえない・・・39.4%

 

取消制度が必要と回答した企業は3割程度です。

取消制度は不要と回答した企業は、普通名称化した登録商標については商標権の効力を制限する規定(商標法26条)がありますので、侵害訴訟で個別に争えばよいという見解です。

 

普通名称化するなど識別力を失った登録商標の取消制度については、今後の検討課題であることは頭の片隅において置こうと思います。

今日は以上です。