アイスランドとの租税条約が発効します

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

アイスランドの国旗2018年1月15日、アイスランド共和国政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアイスランドとの間の条約」が署名されました。

そして、2019年1月1日に、この租税条約が発効しますので、今回はこのことについて書きます。

財務省のプレスリリースによると、レイキャビクにて、2018年10月1日に、アイスランド共和国政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とアイスランドとの間の条約」を発効させるための外交上の公文の交換が行われました。

その結果、次の事項が適用されることになります。

  1. 我が国においては、
    1. 課税年度に基づいて課される租税に関しては、2019年1月1日以後に開始する各課税年度の租税
    2. 課税年度に基づかないで課される租税に関しては、2019年1月1日以後に課される租税
  2. アイスランド共和国においては、
    1. 源泉徴収される租税に関しては、2019年1月1日以後に取得される所得
    2. その他の租税に関しては、2019年1月1日以後に開始する各課税年度について課される租税
  3. 情報交換及び徴収共助に関する規定は、対象となる租税が課される日又はその課税年度にかかわらず、2018年10月31日から適用されます。

この条約により、投資所得(配当、利子及び使用料)については、以下のとおり、源泉地国(所得が生ずる国)における課税の上限(限度税率)が設けられ、又は課税が免除されます。

配当利子使用料
免税(持分保有割合25%以上・保有期間6月以上)
免税(年金基金受取)
5%(持分保有割合10%以上・保有期間6月以上)
15%(その他)
免税免税

なお、条約の特典の濫用を防止するため、投資所得に対する免税は適格者等一定の要件を満たす居住者に限って認められることになります。

しかし、条約の特典を受けることが取引等の主要な目的の一つであったと認められる場合および第三国に存在する恒久的施設に帰属する一定の所得については、条約の特典は認められませんので、注意してください。

そして、上述の特典を適用すると、特許権等の知的財産に関する使用料(実施料)免税されることになります。

アイスランドとの租税条約のポイントはこちら

アイスランド企業との間でライセンス契約等を締結している場合には、租税条約に関する届出書の申請手続を是非行ってください。

この条約の発効により、アイスランドに進出する日本企業が増えてくるのではないでしょうか?

弊所では、アイスランドへの特許・商標出願だけでなく、ライセンス契約における租税条約に関するご相談も承ります。
ライセンス契約に関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。