文字を構成要素に含むキャラクター図形商標の類否判断について考える

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

今日は、キャラクター図形内に文字が表示されている商標の類否判断について考えてみたいと思います。

実は以前、キャラクター図形内に文字が表示された商標を出願したところ、その文字のみで構成される先行商標と類似するという理由で、特許庁から拒絶理由通知が発せられたことがありました。

そういうわけで、過去の審決を調べてみました。

 

下記の2つの画像の商標、類似していると思われますか?

 

YMキャラクターYM文字

 

 

 

特許庁では、左のキャラクターの商標出願について、先願の登録商標である右のロゴ図形商標と類似すると判断し、審査段階では拒絶査定を下しています。キャラクター商標の胸の部分の「Y&M」がロゴ図形の「Y&M」と称呼・観念が類似すると判断したというわけです。

 

出願人は拒絶査定を不服とし審判を請求した結果、原査定は取消となり、上記のキャラクター図形商標は登録となりました(不服2013-4712)。

審判では、特許庁は、キャラクター商標は、構成全体をもって一つの男の子のキャラクターとして強く印象付けられるものであって、「Y&M」の文字及び記号部分のみが、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとして直ちに認識されないと判断しています。

 

ちょっと古い審決ですが、次のようなものもあります。

このケースでも、左のキャラクター商標が右の「N」ロゴ商標と類似するという理由で、審査では拒絶査定となりましたが、出願人が拒絶査定不服審判を請求した結果、原査定(拒絶査定)は取消となっています(不服2006-2668)。

上記の審決例と同様に、キャラクター図形を、一体不可分のものと捉えています。

 

NキャラクターN

 

 

 

 

 

 

審決は当然の結果であると思いますが、個人的には、審判を請求するまでもなく、審査段階の意見書にて、出願人の反論が認められてもよいケースだと思います。

今日は以上です。