商標審決のご紹介です(使用による識別性) 

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

今日は、商標審決のご紹介をいたします。

 

プラチナ萬年筆株式会社が出願した、第16類「万年筆」を指定する下記画像の商標は、審査では「取引者、需要者は『商品の品番・等級等が3776番であること』程の意味合いを容易に認識するものであり、極めて簡単かつありふれた標章のみからなるもの」と判断されて、商標法3条1項5号により拒絶されました。

無題
これに対し、出願人のプラチナ萬年筆は、拒絶査定不服審判を請求しました(不服2012-11830 )。

当社は、(商標法3条2項に規定する)商標の使用による自他商品識別力を獲得したことを主張し、最終的にこの主張は認められ、原査定(拒絶査定)は取消となりました。

 

このケースのように、単なる商品の品質や品番を表した商標で、識別力がないと判断されるものであっても、長年使用された結果、特定の出所を表す商標として認められるようになったものについては、自他商品識別力がついたということで登録されます。

 

今回プラチナ萬年筆は、使用による識別力の獲得を証明するために、審判で下記の様な事項を証明しています。

〇実際に使用している商標及び商品

〇使用開始時期、使用期間、使用地域
〇生産若しくは譲渡の数量又は営業の規模
〇一般紙、業界紙、雑誌又はインターネット等における記事掲載の回数及び内容等
〇請求人以外の者による商標の使用の有無

 

なお、商品や役務の普通名称や慣用商標は、使用を継続しても識別力は生じないため、3条2項の適用はありません。

今日は以上です。