中小企業の知的財産戦略を考える際に役立つ資料5

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

今回は、経済産業省近畿経済産業局が取りまとめた資料(中小・ベンチャー企業のためのオープン・イノベーション ハンドブック【公開用テキスト】をご紹介します。

最近、「オープン・クローズ戦略」という言葉を聞いたことはありませんか?
「戦略」という言葉から、経営戦略の1つと思われる方もいるかもしれませんが、この言葉は知的財産マネジメントに関するものです。

ものづくり白書(2013年版)によると、『オープン・クローズ戦略とは、これらの知的財産のうち、どの部分を秘匿または特許などによる独占的排他権を実施(クローズ化)し、どの部分を他社に公開またはライセンスするか(オープン化)を、自社利益拡大のために検討・選択することである』と説明されています。

また、特許庁では、『技術などを秘匿または特許権などの独占的排他権を実施するクローズ・モデルの知財戦略に加え、他社に公開またはライセンスを行うオープン・モデルの知財戦略を取り入れ、自社利益拡大のための戦略的な選択を行うことが重要』と考えているようです。

ビックリしているイラストこのオープン・クローズ戦略ですが、ある程度の大きな企業しか関係ないと思われるかもしれません。
しかし、企業規模の大小に変わらず、オープン・クローズ戦略は有効なのです!

今回紹介するハンドブックの良いところは、中小企業が遭遇しそうな事例がマンガが掲載されていることです。
1ページ(A4)のマンガなのですぐに読めてしまいますが、実際にこんなことが中小企業で起きればその中小企業にとって相当のダメージになるのではないでしょうか?

そして、このハンドブックで一番素晴らしいところは、オープン・クローズ戦略を実行するために具体的にどのようなことを行うべきか具体的に解説しているところです。

具体的には、外部とのオープンな連携を進めるための賢い交渉術と社内での準備として、次の3つのシーンに分けて、やるべきことを説明しています。

  1. 連携を進めるために社内で事前にやっておくべきこと
  2. 商談段階において取り組むべきこと
  3. 契約時における「交渉術」

たとえば、契約時における「交渉術」には、【展示会には要注意!】として、「リップサービスでついつい熱心に経営者層が話してしまう、あるいはサンプルや写真を渡してしまうということも発生しがちです。」と注意点が挙げられています。

その他にも、実務にすぐに手も役立ちそうな情報が書いてありますので、オープン・クローズ戦略なんて関係ない!という方も是非目を通してみてください!
きっと役立つと思います。

今日は以上です。