知財人材スキル標準(version2.0)が公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

今回は、経済産業省が策定した知財人材スキル標準の改訂版についてご紹介します。

知財人材スキル標準とは、企業における知的財産の創造・保護・活用に関する諸機能の発揮に必要とされる個人の知的財産に関する実務能力を明確化・体系化した指標です。

この知財人材スキル標準ですが、version1.0は平成19年2月に策定されました。

そして、version1.0が策定されてから10年が経過し、現在のニーズや知財人材のあり方に必ずしも対応しておらず、不十分な部分もあるのではないかということで、知財人材スキル標準が平成29年4月にversion2.0に改訂されました。

ちなみに、私が試験委員をしている知的財産管理技能検定は、現在は知財人材スキル標準version1.0準拠となっていますが、いずれversion2.0準拠になると思います。

今回の改訂の主な内容は次のようになっています。

  1. 知財人材のミッションとして「事業への貢献」を新たに定義付け、貢献すべき経営上の課題を明確化した上で、戦略スキルについて「知財ポートフォリオ・マネジメント」、「オープン&クローズ戦略」等を新規に設定
  2. 新規追加業務として「2.2.9渉外」に「Bルール形成」を追加
  3. 5段階のレベル分けを3段階に変更
レベル設定の図

引用:特許庁HP

ここで、2.の「2.2.9渉外」と「Bルール形成」は、現在経済産業省が標準化を推進していることが影響していると思われます。

なお、この知財人材スキル標準には、取扱説明書と知財業務チェックシートが保続しています。

取扱説明書には、自社の知的財産人材育成のツールとして知財人材スキル標準を利用できると解説されています。

具体的には、知財人材スキル標準は次のような目的に利用できる記載されています。

  • 自社の知財人材の「現状把握」
  • 自社の知財人材の「目標設定」
  • 自社の知財人材の「教育評価」
  • 自社の知財人材の採用
  • 自社の知財人材の再配置

知的財産は目に見えない財産なので、それを取り扱う人材がどの程度の知識・経験を有していた方が良いかというのは、さらに分かりにくいと思います。

そこで、まずは知財人材スキル標準を使って、従業員のレベルを把握してみては如何でしょうか?

そして、ある程度の経験を積んだ際には、知的財産管理技能検定を受験して知的財産の知識・経験を客観的に判定してもらい、従業員の教育評価につなげるという方法も考えられます。

従業員の方も、「知的財産管理技能検定○級を取得する!」という明確な目標があった方がモチベーションが上がるのではないでしょうか?

知的財産管理技能検定の利用も含めて、是非知財人材スキル標準を活用してください!

今日は以上です。