ブロックチェーン技術に関する台湾セミナー報告5

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

2018年7月31日~8月3日にかけ、台湾智慧財產局(台湾知的財産局)に招聘されて、鈴木徳子弁理士と共に台湾に行ってきました。

台湾では、「ブロックチェーン技術を活用した著作権管理」に関する講演や、ブロックチェーン技術について、政府関係者および台湾企業等と意見交換会を行いました。

今回は、3日目の8月2日の午後に行ったMUST(社団法人中華音楽著作権協会)との意見交換会について書きます。

台湾には4つの著作権管理団体があるそうで、その中でMUSTが一番大きな組織です。ただし、一番大きいといっても、現時点(2018年8月)の職員数は30数名だそうです。

ちなみに、著作権管理団体とは、著作物に関するライセンスを許諾したり、そのライセンス料を徴収する団体です。日本では、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)が有名です。

MUSTは、台北市の中心街のビルにあり、4階の1フロアをまるまる使用していました。

エレベーターを降りると、まず目に付くのが、受付の背後に、ブロックが積み重ねられているように見える壁に書かれた「MUST」(正確にはUの文字の上にウムラウトが付いています)という文字です(下の写真参照)。

MUSTの受付の壁の写真

MUSTの受付の壁

KKBOXとは違った洗練されたイメージを持ちました。

また、少し奥に行ったところには、MUSTの社是のようなもの(下の写真参照)が掲げられていました。

MUSTの社是のようなものの写真

MUSTの社是のようなもの

そして、まず大きな会議室(下の写真参照)に案内されました。ここだと大きすぎると思っていたところ、最終的には、その隣のこじんまりとした会議室に案内されました。

MUSTの大会議室の写真

MUSTの大会議室

その後、MUSTの総経理の蔡琰儀氏の他3名の方が入ってきて、意見交換会となりました。

意見交換会では様々な事項について意見交換を行いました。例えば、現時点で日本の著作権関係でホットな話題である、JASRACによる音楽教室への使用料徴収問題についても話題になりました。

ただ、台湾では、著作権管理団体が設立した当時から音楽教室への使用料を徴収していたそうで、「現在、日本で起こっているような問題は、台湾では起きない」と言っていました。

この他に特に印象深かったのは、MUSTが音楽著作権の教育やクリエイターの育成に力を入れているところです。

例えば、夏休みには、子供向けの音楽著作権教育のイベントを行ったり、世界中からクリエイターを集めて合宿を行い、国籍の異なる者同士が交流して音楽を作るフェスティバルを企画・運営しているそうです。

このような取り組みをJASRACも見習った方がよいのでは?と思いました(JASRACは既にこのような取り組みを行っているかもしれませんが。。)。

ちなみに、写真はMUSTが出版した非売品の貴重な本で、作曲家がどのような経緯で作曲に至ったか等が記載されています。訪問のお土産としていただきました。

MUSTが制作した本の表紙

MUSTが制作した本

意見交換会が終わった後、MUSTの施設を見学させていただきました。

MUSTのオフィスには、なんと防音設備が整った部屋が設置されていました(職印が働いているところのすぐ隣に!)。

MUSTの防音設備の写真

MUSTの防音設備

MUSTのオフィスで作詞・作曲等ができるように、この設備を設けたそうです。

さらに、MUSTの成果を示す記念品や賞状が展示されている展示スペース(下の写真参照)にも案内していもらいました。

展示スペースの写真

展示スペース

そして、最初の受付のところに戻って、蔡氏と共に記念写真を撮り、今回のMUSTでの意見交換会を終了しました。

MUSTでの記念写真

MUSTでの記念写真

最後に、台湾では女性が男性よりも強いと言われているそうですが、MUSTは7割が女性で構成されています。蔡氏も女性ですし、男性は技術的なサポートや調査業務を主に担当しているそうです。お国柄を感じることができる訪問でした。

これで、ブロックチェーン技術に関する台湾セミナーに関するイベントはすべて終了したことになります。

8月4日(最終日)は、故宮博物院に見学に行って日本への帰途につくだけと思っていたのですが、台湾知的財産局の著作権科の毛浩吉組長から大変光栄なおもてなしを受けたので、次回はそれについてブログに書き、ブロックチェーン技術に関する台湾セミナーの報告を終了したいと思います。

6に続く

弊所では、ブロックチェーン技術を活用した著作権管理だけでなく、ブロックチェーン技術に関する特許出願等のご相談も承っております。
ブロックチェーン技術に関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。