人工知能は発明者になれるのか?

こんにちは。弁理士法人ブランシェ国際知的財産事務所の鈴木徳子です。

最近、連日のようにChatGPTがニュースに取り上げられていますね。いまやAI(人工知能)は私たちの生活に欠かせないものになりつつあるようです。

ところで、昨年、米国のAI開発者が、AIを活用して開発した発明を16か国に特許出願したのですが、「DABUS」という名前のAIを発明者として出願したため、各国で、AIが発明者となれるかどうか、争いになりました。

米国や欧州等では、発明者になれるのは「自然人」に限るという理由で、この特許出願は拒絶されました。

日本の特許庁も、DABUS出願を受けて、AIを発明者としては認めないという立場を明確に示しました。わが国の特許法上も、人間でなければ発明者になれないと解釈されています。

米国では、十年程前までは、自然人である発明者しか特許出願人になれませんでしたが、法改正により現在は法人等であっても出願人になることができます。ただし、現在でも、自然人である発明者から法人等に権利(特許を受ける権利)を譲渡したという宣誓書を提出する必要があります。

このような経緯を考えると、世界的に、今後も人間以外が発明者として認められる可能性は低いと思います。

今日は以上です。知財に関するご相談がありましたらお気軽にご連絡下さい。

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鈴木 徳子