「特定保健用食品に関する質疑応答集」が改訂されました(2019)

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

Q&Aのイラスト2019年3月29日に、「特定保健用食品に関する質疑応答集」が一部改訂されましたので、今回はこれについて書きます。

特定保健用食品に関する質疑応答集はこちら

この質疑問答集は、消費者庁食品表示企画課長通知として通知されているものですので、この質疑問答集に沿って行政実務が行われることになります。

さて、この質疑問答集ですが、次のような81つの問いに対する回答が解説されています。

  • 特定保健用食品について
    • 特定保健用食品とはどのような食品か。
    • 保健機能食品制度とはどのような制度か。
    • 特定保健用食品は法令上どのように規定されているか。
    • 保健機能食品等の英語名は何か。
    • 特定保健用食品にはどのようなカテゴリーがあるのか。
    • 特定保健用食品に係る許可等の要件には、どのようなものがあるのか。
    • 許可要件(5)の考え方はどのようなものか。
    • 健康増進法における「表示」とはどのようなものか。
    • 特定保健用食品の容器包装に記載しなければならない表示事項とは何か。
    • 表示義務事項はどのように表示するのか。
    • 特定保健用食品において「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」の表示を義務付けている目的は何か。
    • 特定保健用食品について、義務表示事項を表示しなかった場合はどうなるのか。
    • 特定保健用食品の許可に係る規定はどこに定められているのか。
    • 特定保健用食品の表示許可等に係る申請及び審査の手続はどのように行われるのか。
    • 次長通知に試験実施前に試験計画書を公開データベースへ登録することが明記されたが、当該規定はいつから適用されるのか。
    • 試験計画書の試験実施前の登録については、「倫理審査委員会の意見を受けて研究機関の長が許可したものについては、この限りではない」とあるが、どの範囲までが許容されるのか。
    • 試験計画書を公開データベースに登録した旨をどのように報告すればよいのか。
    • 倫理審査委員会とはどのような組織か。
    • 許可試験はいつ行う必要があるのか。
    • 審査の経過を申請者はどの程度知ることができるのか。
    • 特定保健用食品の標準的事務処理期間はどの程度か。
    • 特定保健用食品の申請のために行う申請食品を用いたヒト試験は、臨床研究法(平成29 年法律第16 号)に規定する臨床研究に該当しないと考えてよいか。
  • 条件付き特定保健用食品について
    • 条件付き特定保健用食品とは何か。
    • 条件付き特定保健用食品を創設した目的は何か。
    • 条件付き特定保健用食品の許可等を受けるにはどのようにすればよいか。
    • 条件付き特定保健用食品の有効性の審査はどのように行うのか。
    • 条件付き特定保健用食品から特定保健用食品への変更は可能か。
    • 非無作為化比較試験とは具体的にどのように行うのか。
    • 条件付き特定保健用食品として、既に許可等されたものと全く同一の食品であっても許可等を受けることは可能か。
    • 条件付き特定保健用食品の科学的根拠にはランク付けがあるのか。
    • 作用機序が明確・不明確であるという判断はどのようになされるのか。
    • 条件付き特定保健用食品の表示について注意すべき点は何か。
  • 特定保健用食品(規格基準型)について
    • 特定保健用食品(規格基準型)とは何か。
    • 特定保健用食品(規格基準型)とするための要件は何か。
    • 特定保健用食品(規格基準型)の許可等を受けるにはどのようにすればよいか。
    • 特定保健用食品(規格基準型)の審査はどのように行うのか。
    • 特定保健用食品(規格基準型)として申請する際に、難消化性デキストリンを関与成分とすることで血糖値と脂肪の両方の保健の用途を表示することはできるのか。
  • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)について
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)とは何か。
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)を創設した目的は何か。
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)の許可等を受けるにはどのようにすればよいか。
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)の有効性の審査はどのように行うのか。
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)の安全性の審査はどのように行うのか。
    • 若い女性がカルシウムを摂取することによる骨粗鬆症のリスク低減の表示許可等を申請するに際して注意すべき点は何か。
    • 女性が葉酸を摂取することによる子供の神経管閉鎖障害のリスク低減の表示許可等を申請するに際して注意すべき点は何か。
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)を摂取するに際して注意すべき点は何か。
    • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)の表示について注意すべき点は何か。
  • 特定保健用食品(再許可等)について
    • 特定保健用食品(再許可等)とは何か。
    • 特定保健用食品(再許可等)の許可等を受けるにはどのようにすればよいか。
    • 特定保健用食品(再許可等)の審査はどのように行うのか。
  • 表示の適正化について
    • 特定保健用食品について、どのような広告が禁止されるのか。
    • 特定保健用食品の表示規制は、どのような者が対象となるのか。
    • 特定保健用食品について、許可された保健の用途を強調する表示を行うことは、誇大表示となるのか。
    • 広告において許可表示の一部のみを表示することはできるのか。
    • 広告において試験結果やグラフを使用することはできるのか。
    • 広告においてアンケートやモニター調査等の結果、個人の感想等を使用することはできるのか。
    • 特定保健用食品について、許可された内容と異なる摂取方法を表示することは、虚偽表示となるのか。
    • 許可された摂取方法に、これと異なる摂取方法を加えることはできるのか。
    • 特定保健用食品について、許可を受けていない保健の用途の表示を行うことは、誇大表示となるのか。
    • 特定保健用食品について、関与成分以外の含有成分に係る健康の維持増進効果等の表示を行うことは、誇大表示となるのか。
    • 特定保健用食品と一般食品又は機能性表示食品の両方を含むシリーズ商品を並べて表示することはできるのか。
    • 特定保健用食品を消費者が直接手に取って表示を確認することのできない自動販売機等で販売してもよいのか。
    • 複数回に分けて摂取することを想定した商品(大容量品)を販売する上で注意すべき点は何か。
    • 一般食品について、特定の保健の用途を連想させる表示をすることはできるのか。
  • 新たな知見の報告について
    • 知見とはどのようなものか。
    • 当該食品に起因する危害のうち、死亡、重大な疾病等が発生するおそれがあることを示す知見とはどういうものか。
    • 保健の用途に係る効果を持たないことを示すとはどういうものか。
    • 関与成分の作用機序が申請時に提出されたものと異なる又は異なる可能性があることを示す知見とはどういうものか。
    • 当該食品と同時に摂取することで医薬品等の有効性等を増減させることを新たに示す知見とはどういうものか。
    • 申請時に提出された関与成分の分析方法よりも高い性能の方法により、関与成分及びその含有量について申請書の内容と異なることを示す知見とはどういうものか。
    • 当該食品の品質管理において、申請時に提出された原料及び製品の関与成分等の規格が維持できないことを示す知見とはどういうものか。
    • 諸外国の規制当局から許可等を取得した食品又はその関与成分の製造、輸入又は販売について、当該規制当局による中止、回収、廃棄等の措置の実施に係る知見とはどういうものか。
    • 次長通知別添1参考様式3「特定保健用食品 知見等報告書」の各項目を記載する上で注意すべき点は何か。
  • 定期的な報告について
    • 毎年6月末日までに報告するためには、事業者はいつまでに都道府県経由で消費者庁に提出する必要があるのか。
    • 研究所又は登録試験機関における分析はいつ実施すればよいのか。
    • 都道府県はいつまでに消費者庁に送付すればよいのか。
    • 過去1年の販売実績というのはいつ時点のものか。
    • 販売実績がない場合、定期的な報告はどのように行うのか。
  • 「「健康食品」の安全性・有効性データベース」について
    • 「「健康食品」の安全性・有効性データベース」とはどういうものか。
    • 研究所への商品情報の送付はどのように行うのか。
    • 商品情報の送付はいつまでに行わなければならないのか。
    • 商品情報の送付は必ず行わなければならないのか。

この問いを見れば分かるように、疑問に思う事項について解説されています。

例えば、問52の「特定保健用食品について、許可された保健の用途を強調する表示を
行うことは、誇大表示となるのか。」については、次のような回答が記載されています。

『特定保健用食品について、許可された保健の用途を強調する表示を行うことは、許可表示から期待される保健の用途を超える過大な効果があるかのような誤認を与えるとともに、このような過大な効果についても、国が許可しているかのような誤認を与えることから、許可された保健の用途を強調する表示は、健康増進法第31条第1項の規定に違反するおそれがある。
例えば、「血圧が高めの方へ」という許可表示の食品について、「血圧を下げる」と表示することは、誇大表示に該当するおそれがある。このほか、誇大表示に該当するおそれのある表示例は、次の各問のとおりである。
なお、許可表示の内容を改変することは、同法第26 条第1項の規定に違反することとなる。』

このように、具体例を挙げて解説していますので、分かり易いものとなっています。

行政官庁も、特定保健用食品(トクホ)に関する質問に対しては、行政官庁はこの質疑問答集に沿って回答することになると思います。

無駄な手間を省くためにも、行政官庁に質問する前に、この質疑問答集の関連する箇所を読んでみることをお勧めいたします。

弊所では、特定保健用食品(トクホ)を含む食品表示に関するご相談も承っております。
食品表示について何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。