キャラクターの名前の法的保護

 

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

今日はキャラクターの名前の法的保護について書いてみようと思います。

 

キャラクターの名前は著作権法で保護されますか、という質問を受けたことがあります。

著作権法が保護するのは「著作物」ですが、著作物というには「思想又は感情を創作的に表現したもの」であることが必要です(著作権法2条1項1号)。

キャラクターの名前は「思想又は感情を創作的に表現したもの」といえるだけの量を満たしておらず、著作物とは考えられておりません。したがって、キャラクターの名前は、著作権法ではなく、商標法で保護するのが通常です。

自分で制作したキャラクターの名前を他人に盗られたくなければ、商標出願をしておく必要があります。また、有名なキャラクター名になると、不正競争防止法の適用も可能です。

 

有名キャラクターは、その名前について商標権がしっかり取得されています。

例えば、「くまモン」のケースでは、広い範囲の商品・役務について商標権が取得されています(登録Nos.5387806, 5540075, 5544490)。また、ローマ字表記の「KUMAMON」も第16類「印刷物等」に関し、現在出願中となっています(出願No.2013-70451)。

 

ところで、先日ご紹介した「星の王子さま」ですが、調べてみると、「星の王子様」や「星の王子さま」の名前が様々な風俗店に使われていることがわかりました。「星の王子さま」の商品化権のライセンサーはこの辺の管理をどのようにするのでしょうかね。興味深いです。

今日は以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

鈴木 徳子