知的財産権活用事例集2018が刊行されました

知的財産権活用事例集2018が刊行されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

知的財産権活用事例集2018の表紙
引用:知的財産権活用事例集2018

特許庁より、「知的財産権活用事例集2018」が刊行されたので、今回はこれをご紹介します。

「知的財産権活用事例集2018」はこちら

知的財産活用事例集とは、特許庁が、知的財産を積極的に活用する中小企業・小規模事業者の具体的な取組について事例を挙げて紹介する資料(事例集)です。

この事例集は、知的財産権活用事例集2016から2年を経て、新たに刊行されました。

今回の事例集は、知的財産の活用に関して、参考となる先進的な事例を分野別に整理し、都道府県別目次および知財活動を分類したインデックスを設けており、ニーズに合った事例を検索しやすいように工夫されています。

また、全ての事例について、「きっかけ」、「取り組み」、「成果」のスリーステップでまとめ、それぞれのステップのポイント を明示することで、内容を理解しやすく整理されています。

さて、内容ですが、次の52企業におけるきっかけ、取組、成果が紹介されています。

  • 食品・飲料・医薬品
    • 丸共バイオフーズ株式会社(北海道)
    • SANSHO株式会社(東京都)
    • コスメディ製薬株式会社(京都府)
    • 中野BC株式会社(和歌山県)
    • ブリリアントアソシエイツ株式会社(鳥取県)
    • 株式会社島ごころ(広島県)
    • 株式会社藤い屋(広島県)
    • 株式会社沖縄ウコン堂(沖縄県)
    • 株式会社ファッションキャンディ(沖縄県)
  • 建築・建設・土木
    • 株式会社ヨシダアニー(秋田県)
    • ベステラ株式会社(東京都)
    • 落合ライト化学株式会社(愛知県)
    • 有限会社だるま製紙所(愛媛県)
    • 株式会社フィールディックス(高知県)
    • 株式会社日本ピット(大分県)
  • 金型・プレス加工・工業部品
    • 株式会社FJコンポジット(北海道)
    • 株式会社光合金製作所(北海道)
    • KTX株式会社(愛知県)
    • 辻プラスチック株式会社(滋賀県)
    • ハードロック工業株式会社(大阪府)
    • 株式会社ヤマウ(福岡県)
    • 株式会社立神鐵工所(沖縄県)
  • 化学・プラスチック・材料
    • 株式会社五合(愛知県)
    • オキツモ株式会社(三重県)
    • 足立石灰工業株式会社(岡山県)
    • 明大株式会社(岡山県)
  • 農業機械・食品機械
    • マルマス機械株式会社(富山県)
    • 株式会社木原製作所(山口県)
    • カワクボFACTORY株式会社(高知県)
  • 産業機械・環境関連機器
    • 株式会社シンテック(福島県)
    • 日本精密測器株式会社(群馬県)
    • 株式会社ホーコーエン(香川県)
  • IT・電気機器・電子機器・分析機器
    • 株式会社新興製作所(岩手県)
    • ビーコア株式会社(東京都)
    • 白光株式会社(大阪府)
    • 長谷川電機工業株式会社(兵庫県)
    • 株式会社アドテックプラズマテクノロジー(広島県)
    • 三和ニューテック株式会社(宮崎県)
  • 製造装置・検査装置
    • 株式会社メトロール(東京都)
    • 不二越機械工業株式会社(長野県)
  • 生活文化用品
    • 興研株式会社(東京都)
    • 株式会社クロスフォー(山梨県)
    • 株式会社ワーク(大阪府)
    • 株式会社ビッグウィル(徳島県)
    • 株式会社タカギ(福岡県)
  • 卸売・小売・サービス
    • ヤマニ醤油株式会社(岩手県)
    • ワヨー株式会社(東京都)
    • 宝養生資材株式会社(神奈川県)
    • 河内おに嫁ブランド推進協議会(熊本県)

このように、様々な業種の事例が紹介されています。

例えば、株式会社シンテックの事例では、次のようにして知的財産を活用していると記載されています。

きっかけ:
「御社にしか発注しない」という大手企業の言葉を鵜呑みにしてしまい、知財に関する 契約を交わさずに生産と納品を続け、製品の不具合対応をきっかけにノウハウ部分を開示せざる を得ない状況になった。

取り組み:
研究開発の段階から弁理士などの専門家に同席してもらうようにし、出願に関するサポートだけ ではなく、事業化の相談や契約等でも知財の取り扱いに漏れがないよう、知財専門家に相談しな がら対策

成果:
製品開発をする際には、弁理士が作成した特許マップを参考にしながら事業戦略を立てている。

この他に、様々な事例が紹介されています。

1企業当たり2ページとコンパクトに記載されていますので、時間がある時にでも目を通してみては如何でしょうか?
競争力を向上させるヒントが見つかるかもしれませんよ!

是非、この知的財産権活用事例集2018を活用してください。

ちなみに、株式会社シンテックの事例にもあるように、弁理士への相談は「発明が完成してから」ではなく、研究開発当初から相談した方がよいです。

例えば、弁理士は、実験のやり方(パラメータの振り方等)について、製品開発という観点だけではなく、広く・強い特許を取得できるようにという観点からアドバイスすることもできます。

弊所では、研究開発段階からアドバイスを行っております。
広く・強い特許を取得したいという場合には、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

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