「家畜遺伝資源に関するガイドライン」が公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

家畜遺伝資源に関するガイドラインの表紙

引用:家畜遺伝資源に関するガイドライン

2021年3月15日に、農林水産省から「家畜遺伝資源に関するガイドライン」が公表されましたので、今回はそれについて書きます。

「家畜遺伝資源に関するガイドライン」はこちら

さて、このガイドラインの内容ですが、次のような目次となっています。

  1. はじめに
  2. 家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律を制定した背景
  3. 家畜遺伝資源について
    1. 「家畜遺伝資源生産事業者」について
    2. 「業として譲渡し、又は引き渡す」について
    3. 「特定家畜人工授精用精液等」について
    4. 「契約・・・に関する制限を明示」について
  4. 「不正競争」の対象となる行為について(総論)
    1. 概要
    2. 各行為(「取得」、領得」、「使用」、「生産の用に供し」、「譲渡」、「引き渡し」、「輸出」)の対象について
    3. 「取得」について
    4. 「領得」について
    5. 「使用」、「生産の用に供し」について
    6. 「譲渡」、「引き渡し」、「輸出」について
  5. 不正取得類型について
    1. 概要
    2. 「人を欺き、・・・窃取する行為」について
  6. 不正領得類型について
    1. 概要
    2. 「その管理の・・・占有する他人の」について
  7. 契約外不正譲渡等類型について
    1. 概要
    2. 図利加害目的について
  8. 転得類型について
    1. 概要
    2. 「不正取得行為」及び「不正領得行為」の転得者類型(法第2条第3項第3号)
    3. 「契約外不正譲渡等行為」の転得者類型(法第2条第3項第5号)
    4. 「悪意・重過失」についての考え方
  9. 派生物譲渡等類型について
    1. 概要
    2. 一次派生物について
    3. 二次派生物について
  10. おわりに

これらを見ると、ほとんどが条文の解釈に関する事項だということが分かると思います。

個人的には、家畜遺伝資源不正競争防止法の逐条解説の一部と思っています。

例えば、「領得」に関しては、「家畜遺伝資源の管理の委託を受けた者が、その家畜遺伝資源を管理する業務上の任務に背いて、権限なく家畜遺伝資源を委託者の管理支配外に置く意思の発 現行為であり、「委託者の管理支配外に置く意思の発現行為」として、家畜遺伝資源生産 事業者から家畜遺伝資源の管理などについて受けた委託の任務に背いて、その家畜遺伝 資源について自己のものとして取り扱う行為等が該当する。」と解説されており、「領得」に該当すると考えられる具体例も記載されています。

家畜遺伝資源不正競争防止法は、利用される機会がそれほど多くない法律と思われるので、逐条解説書が市販されることはないかもしれません。

そうなると、このガイドラインが、家畜遺伝資源不正競争防止法の実質的な逐条解説に相当することになるのではないかと思います。

したがって、家畜遺伝資源不正競争防止法に関係すると思われる方は、是非このガイドラインを読み、家畜遺伝資源不正競争防止法を理解した方がよいと思います。

ただし、このガイドラインは、特に「家畜遺伝資源」や「不正競争」について、具体例を示しながらその趣旨を整理するために策定したものであって、法的拘束力はないことに留意してください。

家畜遺伝資源不正競争防止法の具体的な解釈は、今後の判例を通じて裁判所で示されることになります。
(判例が蓄積するには、相当の時間がかかると思われますが。。)

弊所では、家畜遺伝資源不正競争防止法に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。