「ステルスマーケティングに関する検討会報告書」が公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

消費者庁から「ステルスマーケティングに関する検討会報告書」が公表されていますので、今回はこれについて書きます。

ステルスマーケティングに関する検討会報告書の表紙
引用:ステルスマーケティングに関する検討会報告書

「ステルスマーケティングに関する検討会報告書」はこちら

この報告書は、現状、表示内容に優良誤認・有利誤認がない場合は、景品表示法において、ステルスマーケティングを規制できないことから、ステルスマーケティングの実態を明らかにするとともに、適正な表示を実現する観点でまとめられました。

さて、この報告書の内容ですが、次の目次となっています。

  1. はじめに
  2. インターネット広告市場の概要
    1. 広告市場の拡大と変化
    2. インターネット広告市場の拡大に伴う広告市場のメインプレイヤーの変化
    3. インターネット広告市場の拡大と消費者が受け取る情報量の変化
    4. スマートフォンへの利用率の向上に伴うインターネットの手軽な利用
    5. 消費者のSNS利用率の向上
    6. インターネット広告への規制とマーケティング手法の変化
  3. ステルスマーケティングの実態等について
    1. 事務局による実態調査
    2. 検討会委員による専門的観点(経済学、経営学、諸外国の制度)からの報告
    3. 関係事業者等に対するヒアリング
  4. 本検討会の主な検討・議論
    1. 景品表示法の概要等について
    2. 検討の視点
    3. ステルスマーケティングに対する景品表示法による規制の必要性
    4. 具体的な規制の在り方
  5. 3号告示と運用基準の方向性について
    1. 景品表示法第5条第3号の指定告示について
    2. 告示指定の要件
    3. 本検討会において整理された告示案
    4. 告示案の運用基準の方向性
  6. 規制の実効性の確保をするための対応への主な意見
    1. 消費者への対応
    2. インフルエンサーへの対応
    3. 事業者への対応
    4. プラットフォーム提供者への対応
    5. 消費者庁の対応
  7. 今後の対応

この報告書は50ページもあるので、全てを読むのはなかなか難しいと思いますが、「7.今後の対応」には次のような記載があります。

「前記の実態や検討会での議論を踏まえると、広告であるにもかかわらず広告であることを隠すステルスマーケティングについては、業界団体等の自主規制のみでは対応できず、景品表示法による規制の必要性があると考えられる。」

この記載から明らかなように、ステルスマーケティングに対応した景品表示法の改正が行われる可能性が非常に高いと思います。

プレゼンのイラスト

Webマーケティングを行っている方は、消費者庁の今後の景品表示法の改正に注目した方がよいと思いますので、この報告書に目を通してみては如何でしょうか?

弊所では、景品表示法に関するご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

この記事を書いた人

branche-ip