こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木徳子です。

昨日、青空文庫の創設者の富田倫生さんの訃報が報じられました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

 

青空文庫は、国内の著作権が消滅した文学作品を無料公開している電子図書館です。夏目漱石、太宰治、林芙美子などの作品が公開されています。これらの作品のテキストデータは多くのボランティアの方々の手によって、入力がなされています。某100円ショップで売られている文学作品も、青空文庫のデータを利用しているそうです。

 

青空文庫といえば、TPPとの関係で先日話題になったばかりでした。TPP交渉の結果、著作権の保護期間が現行法の、作家の没後50年から70年に延長されると、江戸川乱歩や三島由紀夫など近い将来著作権が切れることが予想される作家の作品の収納ができなくなります。また、もし70年が過去に遡って適用されれば、青空文庫は、その収納している多くの作品を失うことになるでしょう。

 

著作権の保護期間の延長については賛否両論ありますが、亡くなられた富田倫生氏は反対の立場を取られていました。著作権法第1条には保護目的として「文化の発展に寄与すること」と明記されています。著作権の延長が果たして「文化の発展」につながるのかどうかという観点から考える必要があると思います。

今日は以上です。