GIマークの使用に関するガイドラインが公表されました

広告、インターネット販売、外食業等におけるGIマークの使用に関するガイドラインが公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

以前のブログで、GIマーク使用ガイドライン案のパブリックコメントの募集について書きましたが、2017年7月日に、GIマークの使用に関するガイドラインが正式に公表されましたので、それについて書きます。

GIマークを使用したインターネット広告

このガイドラインでは、GIマークを広告やメニュー等に使用できる場合を次の2つに分類しています。

  1. GIマークをGI産品そのもののPR・説明のために使用する場合
  2. GIマークを加工品・料理のPR・説明のために使用する場合
    (ただし、①その加工品・料理等にGI産品が主たる原材料として使用されていること、②加工品・料理の名称にGIと同一の名称が含まれている(いわゆる冠表示)など、GI産品を使用していることが製品のセールスポイントであること、を満たす必要があります。)

そして、1の場合におけるGIマークの取扱いについては地理的表示保護制度表示ガイドラインを確認するものとし、2の場合におけるGIマークの取扱いについて説明しています。

内容については、主に次のような構成になっています。

  • GIマークの使用(総論)について
  • GIマークの使用(各論)について チラシ・広告
  • GIマークの使用(各論)について 加工品の広告(店頭POPを含む)
  • GIマークの使用(各論)について 通販サイト
  • GIマークの使用(各論)について 飲食店メニュー

詳細はガイドラインを見ていただければ分かりますが、各ケースに対して具体的な事例を提示しながら説明しているので、どのような場合にGIマークを使用できるのか非常に分かり易くなっていると思います。

ただ、GIマークを加工品・料理のPR・説明のために使用する場合には、農林水産省に申請書を提出して、使用を許諾する旨の通知書をもらう必要があるので注意してください。

農林水産省も、GIマークの取扱いについては、非常に慎重になっているようです。地理的表示に関しては、外国との相互保護の絡みもあるので仕方がないのかもしれません。
ちなみに、その申請書のひな形もこのガイドラインに記載されています。

この他に、GIマーク使用のルールに関するフローチャートも記載されていますので、農林水産省に申請書を提出する必要があるか否かも簡単に判別できるようになっています。

GIマークを加工品・料理のPR・説明のために使用しようと考えている方は、是非このガイドラインで確認するようにしてください。

なお、このガイドラインに記載されている範囲を超えてGIマークを使用していた場合には、商標権侵害となる可能性があるので注意してください。
(GIマークは、商標登録第5756405号として商標登録されています。)

弊所では、地理的表示登録申請代理サービスも行っております。
地理的表示登録に関して何かありましたら、是非ご相談ください。

今日は以上です。

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