著作権の紛争解決あっせん制度

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

著作権に関する紛争が発生した場合には、裁判や調停等による解決が一般的ですが、著作権法には特別に紛争解決あっせん制度が規定されています。今回は、この紛争解決あっせん制度について書きます。

著作権法における「あっせん制度」とは、著作権法に規定する権利に関する特殊性から、これらに関する紛争を簡易・迅速に処理するために設けられた制度です(著作権法105条~111条)。

あっせんの手引き 表紙

引用:あっせんの手引き

あっせん制度の詳細は文化庁が作成した「あっせん申請の手引き」を参照していただくとして、あっせん制度とは、簡単に言うと、著作権関係の学識経験者のうちから選ばれた3名のあっせん委員が、当事者間の合意形成に向けて調整して行くというものです。

あっせんの申請ができる紛争としては、次の4つが挙げられています。

  • 権利侵害の有無に関する紛争
  • 権利の帰属に関する紛争
  • 権利に関する契約の解釈に関する紛争
  • 権利侵害による損害の額に関する紛争

ただし、あっせんは仲裁とは異なり、あっせん委員の判断に最終的に従うというものではなく、あっせん委員により提案されたあっせん案を受け入れるか否かは当事者の判断ということになります。

さて、このあっせんですが、現時点ではそれほど活用されていないようです(昭和45年から平成20年までの実績で、計34件しかありません)。

ただ、あっせんに係る費用は申請時の46,000円のみで、審理期間は約6ヵ月となっています。

上記の4つの紛争が生じた場合には、いきなり裁判をするのではなく、まずあっせん制度を活用してみては如何でしょうか?

弊所では、著作権法に関するご相談も承っております。
著作権に関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。