再公表特許の廃止に伴う留意点について

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

以前のブログでご紹介しましたが、平成4年1月から再公表特許※が廃止されましたが、それに伴う留意点が特許庁から公表されましたので、今回はこれについて書きます。

再公表特許の廃止に伴う留意点について
引用:特許庁HP

特許庁のプレスリリース「再公表特許の廃止に伴う留意点について」はこちら

再公表特許が廃止されたため、WIPOが提供するPATENTSCOPE等を利用して国際特許出願(PCT出願)を検索する必要があるため、少し面倒になりました。

しかし、日本に国内移行した国際特許出願の場合には、次の条件を満たすとJ-PlatPatで検索できるようになっています。

  1. 国内書面の方式審査が完了
  2. 特許庁が日本語PCT出願の国際公開情報をWIPOから受理(国際公開発行から4~5ヶ月経過後

このプレスリリース「再公表特許の廃止に伴う留意点について」では、上記の条件を満たす国際特許出願の検索方法が詳しく掲載されています。

検索のイメージ

例えば、国内移行出願の経過情報を確認したい場合には、次のようにして確認できると説明されています。

  1. 「特許・実用新案番号照会/OPD」で出願番号を入力・照会する
  2. 検索結果一覧の各種機能にある「経過情報」ボタンから「経過情報照会」、経過記録タブの審査記録から確認する

このように、国内移行した国際特許出願の経過情報を確認することができます。

この他にも、「国内移行出願に付与されたFI・Fタームを確認したい場合」や「国内移行出願の引用文献情報を確認したい場合」に関する情報も掲載されています。

再公表特許が発行されなくなって、どうやって国際特許出願の状況を確認すればよいのか分からなかった人には朗報ではないでしょうか?

国際特許出願を検索する場合も、是非J-PlatPatを活用してみてください!
ただし、J-PlatPatで検索できる国際特許出願は、国内書面の方式審査が完了し、かつ特許庁が日本語PCT出願の国際公開情報をWIPOから受理(国際公開発行から4~5ヶ月経過後)したものである点に注意してください。

弊所では、国際特許出願を含めた特許調査のご相談も承っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

※再公表特許とは、日本語でされた国際出願について、国際公開パンフレットを基に、その内容を掲載した公報です。法律上の公報ではなく、特許庁のサービスとして提供されていました。

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