ブロックチェーン技術に関する台湾セミナー報告3

ブロックチェーン技術に関する台湾セミナー報告3

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

2018年7月31日~8月3日にかけ、台湾智慧財產局(台湾知的財産局)に招聘されて、鈴木徳子弁理士と共に台湾に行ってきました。

台湾では、「ブロックチェーン技術を活用した著作権管理」に関する講演や、ブロックチェーン技術について、政府関係者および台湾企業等と意見交換会を行いました。

今回は、今回の台湾訪問の主題である8月1日の午後のセミナーについて書きます。

食事から帰ってきて、さて本番のセミナーです。

会場は、台湾智慧財產局18階の大会場でした。台湾では、ブロックチェーン技術への関心が非常に高く、席は満席で150名の方が参加されました。

参加された方は弁護士、クリエイター、放送関係者から台湾の公益法人に出向されている日本の特許庁の方もいらっしゃいました。

そして14時になり、セミナーが始まりました。
まずは洪局長の挨拶が10分程度あり、その直後に私が講演しました。

ブロックチェーン技術を活用した著作権管理」というタイトルの講演で、1時間程度行いました。

講演内容については、このセミナーに参加する方がどの程度の知識を持っているか事前に分からなかったので、次のようなことを話すことにしました。

  • ブロックチェーンの概要
  • 現状の日本著作権法における問題点
  • ブロックチェーン技術を著作権管理に適用した事例
  • 著作権管理に適用した場合における現状の問題点
  • ブロックチェーンに関する各国の技術動向
講演の様子の写真
講演の様子

講演が始まった当初は緊張していたのですが、通訳の方がうまく中国語に翻訳してくれたようで(逐次通訳だったので、通訳の方が通訳している時に、次に何を話すか思い出す時間があったので)、比較的スムーズに進んでいったのではないかと個人的には思っています。

私の講演の後、台湾の研究者の方がブロックチェーン技術に関する日本以外の外国の状況等を40分程講演されました。

そして、その講演が終わった後、洪局長を中心に、私(私の左隣の女性は翻訳者)、そして台湾の研究者の方が壇上に上がり、参加者からの質問に答える質疑セッションが始まりました。

質疑セッションの写真
質疑セッションの様子

このセッションでは、いろいろな立場の方から様々な質問が投げかけられました。

例えば、日本でのブロックチェーン技術を使った実例を教えて欲しいというものや、JASRACによる音楽教室への使用料徴収に関する質問などがありました。

これらの質問の中には、示唆に富んだものもあり、我々としても非常に有意義なセミナーとなりました。

セミナーが終わった後は、グッタリしてしまいました。

昨日と同様に、タクシーでホテルまで送ってもらった後、精を付けようと高めの台湾料理屋さんに行きました(日本で買っておいたガイドブックに載っていたお店です)。

さて、注文という段階で、どのような料理か漢字だけでは分からないと気づいたのですが、漢字の雰囲気だけで6品程度頼みました。

そうしたら、ものすごい量の料理が運ばれてきて、頑張ったのですが結局完食できませんでした。
(私は農家出身なので、お米一粒でも残すな!と教育されてきたのですが。。)

その後ホテルに戻りすぐに就寝しました。
この日はあっという間に時が過ぎました。。

明日の3日目は、企業や音楽著作権を扱っている団体との意見交換へと進んでいきます。

4に続く

弊所では、ブロックチェーン技術を活用した著作権管理だけでなく、ブロックチェーン技術に関する特許出願等のご相談も承っております。
ブロックチェーン技術に関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

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