商標権取得を機に会社名を変更した事例

商標権取得を機に会社名を変更した事例

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

今回は、商標権取得を機に、よりブランド力がある文字を含む会社名に変更することにした事例について書きたいと思います。

以前のブログに、味の素ゼネラルフーヅ株式会社が、商標「Blendy」「MAXIM」「TRIPLESSO」「ちょっと贅沢な珈琲店」「ティーハート」「新茶人」「コーヒーギフトはAGF」他等の商標権を259億円で購入したことを書きましたが、この商標権取得を機に、味の素ゼネラルフーヅが社名を変更するというプレスリリースがありました。

このプレスリリースによると、「味の素ゼネラルフーヅ株式会社」という社名を「味の素AGF株式会社」に変更するとのことです。

そして、何故この新社名にしたかという理由については、『味の素社のネームバリュー(認知/信頼)を活用できる冠称「味の素」を継承するとともに、実質的な呼称として皆様に永く愛顧いただき、嗜好飲料メーカーとして認知度の高いアルファベット3文字「AGF」を社名として加えました』と記載しています。

確かに、「味の素ゼネラルフーヅ株式会社」よりも、「AGF」という文字の方が慣れ親しんでいる気がします(みなさんも、テレビCMの「AGF」というフレーズをすぐに思い出せんか?)。

上記の商標権を取得する前は、たとえライセンスを受けていたとしても自分の商標権ではないので、全力で「AGF」というブランドにお金をかけることができなかったのではないかと思いますが、商標権を取得したことで「AGF」というブランドが完全に自分のものになりました。

そこで、全力で「AGF」というブランドに、安心してお金をかけることができるようになり、非常に重要な知的財産である会社名(商号)でさえも変更して、ブランド化を促進していく方針なのではないかと思います。

しかし、会社名も変更するなんて、味の素ゼネラルフーヅ株式会社の本気度が分かりますね!

商標権はビジネスに直結する権利です。
何かありましたら、弊所まで是非ご相談ください。

今日は以上です。

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