「プロゲーマー」の商標登録出願について

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

商標登録出願「プロゲーマー」のその後の情報はこちら

今回は、インターネットで話題になった「プロゲーマー」の商標登録出願について書きたいと思います。

J-Plat-patの商標番号照会で、出願番号「2015-56495」として検索すると、学校法人滋慶学園が出願人となっている商標「プロゲーマー」の商標登録出願が表示されます。
ちなみに、指定役務は「41類 技芸・スポーツ又は知識の教授」となっています。

インターネット上の掲示板等では、”「プロゲーマー」という言葉が独占される!”と書かれたりしていますが、それは誤解です。
厳密には異なりますが、上記の商標登録出願が登録されると、『セミナー等のビジネス上のサービスに対して、他の人が「プロゲーマー」という表示が使えなくなる』ということになるだけですのでご注意ください。

 

さて、ここからが本題なのですが、今回の件で気になったのが、7月6日に学校法人滋慶学園から出されたとされるコメント文に、

「・・・本学園としては、過去に、本学園が使用していた言葉(名称)を後から商標登録された別法人様から、使用している言葉(名称)の取り下げを求められ、在校生・高校生が慣れ親しんでくれた略称が、突然法的処置によって使用できなくなった事例がございました。当然、印刷物などの取り下げ・破棄・関係各所への修正依頼などを強いられました。突然の大人気ない対応に被害を受け、また関係各社様に多大なご迷惑をお掛けする事態となってしまいました。・・・」

と記載されていることです。

このブログを見ている方の中には、滋慶学園が以前からその名称を使っていたのだから、”こんなことはおかしいのではないか?”と思われる方もいると思います。

しかし、商標法の世界では、早い者勝ち(先願主義)となっているため、このようなことも起こり得ます。

もちろん、先に使用していた者に対する救済措置(先使用権)もありますが、周知性が必要なこと等があり、なかなか認められにくいものとなっています。 また、これらを立証しようとすると、相当の費用がかかることになります。

お金に困っている人のイラスト商標権を取得しようとすると、費用がかかることから躊躇される方もいるかと思います。

ただ、上述した滋慶学園のような事態になった場合には、その数十倍から数百倍の費用・時間がかかります。また、一度失った信用を回復するには、並々ならぬ努力が伴います。

それを考慮すると、転ばぬ先の杖という訳ではありませんが、ビジネスをする前に費用をかけて商標権を取得しておくことは、結果的に見れば非常にリーズナブルなことだと思います。

商標権は、ビジネスに直結する知的財産権です。取得する際には、今後の事業戦略を考慮して、指定商品・指定役務を指定する必要があります。

商標登録出願をお考えの方は、是非弊所までお問い合わせください。

追記:商標登録出願「プロゲーマー」のその後の情報を追加(2016/6/13)