共同研究契約書を検討する際に役立つ資料9

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

今回は、共同研究契約において重要な「研究成果の取扱規定」に関係する職務発明に関する資料(平成27年特許法等改正説明会テキスト)をご紹介します。

先日のブログでも書きましたが、平成28年4月1日より平成27年改正法が適用されることになりました。
そして、平成27年改正法では、職務発明制度※が改正されており、職務発明については、職務発明規定等に定めておけばその発明に関する権利(特許を受ける権利)は会社が初めから有するということになりました。研究者のイラスト

※職務発明制度とは、従業員が職務上成した発明(職務発明)に関し、企業とその従業員との間の利益調整を図るために設けられた制度です。改正前制度では、職務発明について、従業員が特許を受ける権利を企業に譲渡した場合には会社が従業員に「相当の対価」を支払い、従業員が特許を取った場合には会社に法定通常実施権が与えられることになっています。

改正前は、発明が完成した瞬間は従業員がその発明に関する権利を有するとされていたので(改正前特許法第35条第2項反対解釈)、共同研究をしている企業が、自社の従業員(共同発明者A)から発明に関する権利を譲り受ける場合には、共同研究先の従業員(共同発明者B)からの同意を受ける必要がありました。

その他にも、共同研究の成果を出願する際には、複雑な手続きをする必要がありました(詳細は、改正説明会テキストP4参照)。

ところが、改正後は、企業が発明に関する権利を初めから有することになるので、このような問題を解決することができるようになりました。

共同研究でなされた発明に関し、現行法が適用されるのか、改正法が適用されるのかについては、その発明がいつ完成したかにより判断されるようです(改正法テキストP5参照)。

また、改正法が適用される場合であっても、職務発明規定等が改正法に合うようになっていないと問題が生ずるかもしれませんので、注意してください。

弊所では、職務発明規定等の作成を含む職務発明システムについてもサポートしております。
気になる企業様は気軽にお問い合わせください。

今日は以上です。