中小企業が大企業に対抗できる唯一の武器とは?-2

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

以前のブログで、巨大企業Appleを特許権侵害で訴えている株式会社島野製作所のことについて書きましたが、この訴訟に関して動きがありましたので、そのことを書きます。

報道によると、東京地裁で中間判決が出されたようで、「係争をアメリカの裁判所で解決することを定めていた両社の合意は、合意が成立する法的条件を満たしておらず無効」と判断されました。裁判所?のイラスト

この中間判決を読んだ訳ではないので、あくまで憶測ですが、島野製作所とApple社との間で何らかの契約が締結されていて、そこに「契約内容との関係の有無にかかわらず、あらゆる紛争はカリフォルニア州の裁判所が管轄する」と規定されていたようです。

そこで、まずはこの裁判管轄条項の有効性について争い、「無効である」という中間判決を島野製作所が勝ち取りました。

ちなみに、もしこの条項が有効と判断されてしまうと、島野製作所はApple社と日本の裁判所で争うことができなくなってしまいます。
(契約書にそう規定されているからですね!)

なお、裁判管轄条項の重要性については、以前のブログをご覧ください。

島野製作所としては、今後も日本での裁判に注力できることになるので、有利な中間判決なのではないでしょうか?
(島野製作所も、「代理人弁護士と裁判官に敬意を表す」とコメントしているようです。)

今後は、日本の裁判所において、島野製作所が主張する独占禁止法違反に基づく損害賠償請求と、特許権侵害に基づく差止請求および損害賠償請求が審理されることになります。
(ちなみに、中間判決自体について直接争うことはできず、かつ既判力もありません。)

まだまだ先は長そうですが(まだ地方裁判所での争い)、双方にとって納得がいく判決が出るといいですね!

今日は以上です。