人気が出そうな新たなドメインが登場!
こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。
今回は、人気が出そうな新たなドメインが登録できるようになるということについて書きたいと思います。
ちなみにドメインとは、インターネットに接続しているコンピュータの「住所」に当たるものです。たとえば、「www.branche-ip.jp」では「jp」の部分になります。
さて、このドメインですが、今度「shop」ドメインが解放され、登録(取得)できるようになるようです。
(「shop」ドメインを管理するGMOのHPによると、一般登録は9月27日からスタートするようです。)
「shop」という文字列のドメインですので、このドメインを使うことにより、従来の「com」「jp」「biz」のドメインを使っているサイトよりもECサイトや実店舗のドメインであることが分かり易くなると思います。
悩みどころは、すでに「com」「jp」「biz」等のドメインでHPを運用している場合は「SHOP」ドメインに移行すべきか否かということになるかと思いますが、SEO関係もありますので、IT専門家に相談してみてください。
ただ、ドメインも商標と同様に早い者勝ちですので、わずかな費用(数千円?)で済むのであれば、とりあえず「shop」ドメインを取得しておくというのも良いかもしれません。
さて、我々弁理士が、こういう新たなドメインが登場する時に気になるのが、商標権との関係になります。
今から10数年前は、有名商標と同じ文字列からなるドメインをその商標権者以外の者が先に取得して高額で売買されるなど問題になりましたが、その後、そのような紛争が生じた際のドメイン名紛争処理機関もできて、最近はあまり問題にならなくなりました。
また、ドメイン登録を行う機関も商標との関係をきちんと考えていて、今回の「shop」ドメインの登録についても、商標権者には優先的に登録できる商標権者向け優先登録期間が設けられています(GMOのHP)。
既に商標権を持っているのであれば、この期間中に登録申請を行った方がいいと思います。
こんなところに商標権を持っているメリットがあったんですね!
ところで、トップドメインである「com」「jp」「biz」「SHOP」等が異なっていれば、そのトップドメイン以外が同じ文字列になっていたとしても、別人(別企業)が取得することができます。
(例えば、「branche-ip.com」と「branche-ip.jp」は別の人が登録できます。)
そうすると、「すべてのドメインについてECサイト名を登録しなくてはいけないのか!」と思われるかもしれません。
そこで、商標権が役立つことになります。
たとえば、「branche-ip.com」というドメインが登録されていても、そのドメインのHP中に「ブランシェ」という名称(商標)で知的財産権(ドメインネームを含む。)に関する相談・指導及び助言を行うことはできません。
(商標「ブランシェ」で指定役務:知的財産権(ドメインネームを含む。)に関する相談・指導及び助言については、併設会社の株式会社ブランシェがすでに取得しているからです〔商標登録第第5791203号〕。)
もし、自社で運営するECサイトと似たようなECサイト(ドメインを含む。)ができるのを防ぎたいのであれば、商標権を取得するというのも1つの方法だと思います。
弊所では、商標登録に関するご相談も承っております。
商標登録について何かありましたら、是非ご相談ください。
今日は以上です。