ネット上で無料と謳っているイラスト等を使うのはリスクがありますよ!-3

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

以前のブログ(ブログ2ブログ3)で、自治体が権利者に無断でイラストを使っていたという事件をご紹介しましたが、またまた同じような事件が起こりましたので、ご紹介します。

てんとう虫のイラスト今回の事件は、ホームページ上に掲載していた図鑑などに、市販されている図鑑の記述を無断で利用していたというものです。

滋賀県の記者発表(県政)によると、合計405件の不適切引用があったとのことです。

今回の事件は、「著作者の一人から送付された通知文書により、不適切引用がある旨の通報があった」ことにより発覚に至ったようです。

最近の検索技術の発展は目覚ましく、特徴的な文書の一部を検索サイトに入力して検索すれば、近い表現が記載されている文書を発見することができるようになりました。

ちょっと話は変わりますが、ネットに公表されている論文をコピーして、あたかも自分のレポートとして提出する大学生が多くなったということで、提出されたレポートがオリジナルのものか否かをチェックするサービスを提供している次のようなサイトさえあります(ちょっと情けないですね)。

剽窃チェッカーこちら

さて、本題に戻りますが、上記記者発表によると、今回の事件の原因は、「WEB図鑑等の作成・執筆を担当した当該学芸員が、研究者として本来わきまえるべき著作権に関する認識が欠落しており、適切な引用を行っていないにもかかわらず、そのことを認識しないままでいたことが、大きな発生要因である」、「琵琶湖博物館がこれまでの期間行ってきた情報発信に対するチェック体制や、コンプライアンス教育の不十分さについても、発生要因の一つである」と結論付けています。

そして、再発防止策として、「ホームページなどで情報発信する場合に著作権法に抵触する行為が発生しないよう、チェックリストを作成し確認する(平成28年5月より実施済み)」としています。

著作権を侵害された著作権者11名のうち、7名は謝罪を受け入れており、その他4名についても今後適切に対応したいとしています。

著作権は、特許権や商標権とは異なり、著作者の人格に結びついていることが多く(だから著作者人格権が認められているのです!)、感情が絡むことがあります。

感情が絡むと、なかなか問題が解決しない可能性がありますので、著作権侵害をしないように、日ごろから意識しておく必要があるのではないでしょうか?

著作権は、特許権や商標権と比較して権利侵害をしやすい権利です。
著作権について何かありましたら、弊所にご相談ください。

今日は以上です。