「大学ファクトブック2021」が公表されました

「大学ファクトブック2021」が公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

大学ファクトブック2021の表紙
引用:大学ファクトブック2021

昨年に引き続き、今年も「大学ファクトブック2021」が公表されましたので、今回はそれについて書きます。

「大学ファクトブック2021」はこちら

大学ファクトブックとは、「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」に基づく取組の状況や産業界との連携実績などのデータを「見える化」するためにまとめられたものです。

今回ご紹介する「大学ファクトブック2021」は、最新のデータを基に内容を更新したものになります。

さて、このファクトブックの内容ですが、「大学ファクトブック2020」と同様に、各大学ごと(国立大学、公立大学、私立大学)に、次の情報が掲載されています。

  1. 基礎情報(運営交付金、産連HP、シーズHP等)
  2. 産学連携担当部署の体制(実務担当者数、専門家の配置等)
  3. 外部資金(共同・受託研究実績等)
  4. 特許出願・活用実績(特許出願件数、特許保有件数、特許権実施等件数・収入等)
  5. その他の体制整備(URA、各種規程類の整備状況、クロスアポイントメントの実績等)
  6. ベンチャー支援体制
  7. 産学官連携を目的とした主なイベント・外部の展示会等
  8. 組織的産学連携活動
  9. 組織的産学連携活動の取組事例及び産学連携活動の主な実用化事例

これらの情報を見れば、どの大学が、どの分野において共同研究等に積極的か否かが分かると思います。

例えば、次の「Ranking 項目別ランキング:特許関係」には、⑪特許実施等収入、⑫研究者1人当たりの特許権実施等収入額がグラフ化されており、どの大学がどの程度ライセンス収入を得ているいるか一目で分かるようになっています。

特許実施等収入のグラフ
引用:大学ファクトブック2021

このグラフを見れば、どの大学が実用化に協力的なのか分かると思います。

ちなみに、弊所の近くにある早稲田大学は、次のようなデータが掲載されています。

早稲田大学のデータ
引用:大学ファクトブック2021

詳細は、大学ファクトブック2021をご覧になっていただければ分かりますが、早稲田大学の基礎情報としては、次のように記載されています。

『総合⼤学である早稲⽥⼤学では、多様な分野の研究・知⾒を結集・統合し、産業界と連携するためのプラットフォームを構築することを産学官連携活動の強みとしている。本事例のオープンイノベーション戦略研究機構は次の分野のリサーチファクトリーにより構成されている。「数理エネルギー変換⼯学」、「持続可能エネルギー」、「⾃動⾞⽤パワートレイン技術」、「先端ICT技術社会応⽤」、「⾰新的⽣物資源利⽤」、「科学技術と新創造事業」、「建築・まちづくり」、「⾰新的資源循環技術」。』

早稲田大学は、共同研究受入額が1,525,999(千円)と、全大学の中でも11位に位置していますので、積極的に共同研究を行っていることが分かります。

早稲田大学が有する技術を活用してみたいと考えている企業は、早稲田大学に積極的にコンタクトを取ってみては如何でしょうか?

このファクトブックには、このように共同研究を検討する上で必要となる情報が各大学ごとに、コンパクトにまとめられています。

大学との共同研究を考えている方は、是非目を通して見てください。
各大学の共同研究費の相場?のようなものも分かりますよ!

弊所では、共同研究契約からライセンス契約まで、知的財産に関する契約書の作成から交渉代理まで幅広いサポートを行っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

この記事を書いた人

branche-ip