「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」が公開されています

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

経済産業省から「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」が公表されていますので、今回はこれについて書きます。

スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス 表紙
引用:スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス

「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」はこちら

このガイダンスは、スタートアップの更なる成長促進のため、経営者やCFOがファイナンスの全体像とそれぞれの局面での打ち手について考え、長期的な成長イメージを持ってもらうことを目的に作成されました。

さて、このガイダンスの内容ですが、次のような目次となっています。

  1. 序論
  2. シード期~ミドル期における課題と検討のポイント
    1. エクイティストーリーの構築
    2. 適正価値での調達
    3. 初期の投資家層の形成
    4. 経営層/従業員のインセンティブ設計
    5. 企業価値向上を実現する体制の整備
    6. 未上場時の幅広い資金調達手段の活用
  3. レイター期、IPO前における課題と検討のポイント
    1. 成長に資する投資家の確保
    2. 効果的なIPOプロセスの実行
    3. 流動性の確保
  4. IPO後における課題と検討のポイント
    1. IPO後の成長に資する資金調達の実行
    2. IPO後の非連続な成長手段の確保
  5. 寄稿
  6. ご協力頂いた皆様

この目次を見れば分かるように、スタートアップの状況に応じて資金調達の際に検討すべきポイントが簡潔に説明されています。

スタートアップが大きく成長するための課題の構造
引用:スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス

例えば、「適正価値での調達」には、次のような説明が記載されています。

  • バリュエーションとは、株式の値決めのことである。
  • 「適正な価格付け」が、バリュエーションにおいて最も大切なポイントであり、高過ぎても、安過ぎても、会社のためにならないことに注意が必要である。
  • 例えば適正価格より高い株価で資金調達した場合、次ラウンドでの資金調達が難しくなる可能性がある。
  • 一方で、適正価格より低い株価で株式を譲渡した場合には、会社の意思決定のベースである持ち分比率に悪影響が及び、上場時の審査で譲渡価格に疑義をかけられ、結果的に上場のタイミングが遅れるケースが存在する。

このように、資金調達の際に留意すべき点等が簡潔に記載されています。

詳細なことは専門家に相談した方が良いと思いますが、スタートアップの資金調達を検討する際には必要な知識となります。

これからスタートアップを始める方や、実際にスタートアップを経営している方は、是非目を通しておいて欲しい資料だと思います。

資金調達に失敗しないように、基礎知識を固めておきましょう!

弊所では、スタートアップの支援も積極的に行っております。
何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。

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