ノーベル賞と特許(2022)

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

近年、特許庁は、発明者がノーベル賞受賞者である特許出願のうち、発明の内容がノーベル賞受賞の研究に関連すると思われるものをピックアップしてまとめてくれていますので、今回はこれについて書きます。

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さて、紹介されている特許出願ですが、2022年のノーベル賞受賞者の特許(外国特許を含む)は次のようになっています。

  • 医学・生理学賞「人類の進化」
    • 受賞者名 : スバンテ・ペーボ氏
      • 受賞技術と関連する特許出願
        • 特開平10-225297号公報
        • 特開平10-295400号公報
    • 化学賞「クリックケミストリー」
      • 受賞者名 :キャロリン・ベルトッツィ氏
        • 米国出願公開第2006/0110782号明細書
      • 受賞者名 : モーテン・メルダル氏
        • 特表2019-535704号公報(PCT/EP/2017/078766)
      • 受賞者名 : バリー・シャープレス氏
        • 特表2006-502099号公報(PCT/US/2003/017311)
    • 物理学賞「量子もつれ」
      • アントン・ツァイリンガー氏
        • 国際公開第2020/143927号
        • 米国特許出願公開第2015/0177128号明細書

昔は、ノーベル賞を受賞する様な研究は、直接産業には結びつかないと思われてきたかと思います。

しかし、科学技術の進歩・発展は予想外に早く、ノーベル賞を受賞する様な研究であっても、分野によっては特許権の存続期間中に実用化される時代になってきたのかもしれませんね。

もちろん、産業に直接結びつかない研究も素晴らしいと思います。

ノーベル賞、研究者を目指す人であれば、一度は夢見る賞だと思います。

今日は以上です。

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