映り込みと著作権

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 鈴木 徳子です。

夏休みシーズンとなり、家族サービスでテーマパークに行かれる方も多いと思います。

テーマパークで写真やビデオを撮影した場合に、偶然キャラクターが映り込んでしまうことはありますよね。こういう場合、著作権侵害のおそれがありましたが、平成24年の著作権法の改正により、一定の要件を満たせば著作権侵害とはならないことが明記されました。

著作権法第30条の2では、いわゆる映り込みの場合に著作権侵害とならない要件として下記の点が規定されています。

①写真撮影・録音・録画の場合

②対象物から分離困難な付随物や音であること

③軽微な構成部分であること

④著作権者の利益を不当に害さないこと

したがって、テーマパークのキャラクターと一緒に写した写真をブログにアップすることは、キャラクターと分離可能である点で、上記の②の要件を満たさず、著作権侵害となります。ブログにアップするということは、情報が拡散するということですので、キャラクターと一緒に写した写真は、家族でアルバムを見て楽しむなど、あくまで個人的利用の範囲にとどめましょう。

一方、写真を写した場合に、メインの被写体はあくまでも自分たちであり、背景に小さくキャラクターが映り込んでしまったようなケースでは、著作権侵害とはならないと思われます。

今日は以上です。

 

 

 

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鈴木 徳子