モロッコとの租税条約が署名されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

モロッコの国旗2020年1月8日に、モロッコ王国との間で、初めて租税条約(所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とモロッコ王国との間の条約)が締結されたので、今回はそれについて書きます。

財務省のプレスリリースによると、モロッコとの間では、これまで租税条約は締結されておらず、初めて租税条約が締結されたことになります。

さて、この租税条約が発効されると、以下のとおり、源泉地国(所得が生ずる国)における課税の上限(限度税率)が設けられ、またはは課税が免除されます。
(条約の特典の濫用を防止するため、条約の特典を受けることが取引等の主要な目的の一つであったと認められる場合については、条約の特典は認められませんので、ご注意ください。)

配当利子使用料
5%(持分(注)割合10%以上)
10%(その他)
免税(政府受取)
10%(その他)
5%(設備)
10%(その他)

(注)日本法人支払の場合は議決権、モロッコ法人支払の場合は資本を指す。

なお、法人の資本の50%以上に相当する株式を有していた者がその法人の株式の譲渡によって取得する収益については、源泉地国において5%を限度税率として課税することができますが、法人または譲渡者の組織再編成の直接の結果として行われる所有の変更から生じるものについては、課税が免除されることになっています。

また、条約の規定に従っていない課税は、両国の税務当局間の協議による合意に基づき解決されることになります。

この表から分かるように、ライセンス契約により得られるライセンス料(使用料)の課税については、10%になります。

この租税条約を適用しないと、日本・モロッコの両国で、ライセンス料に対して課税されることになりますので、モロッコの企業とライセンス契約等を締結しているまたは締結する予定がありましたら、この租税条約が発効されたらすぐに届出を是非行ってください。

なお、弊所では、モロッコの企業を含む外国企業とのライセンス契約における租税条約のご相談も承っております。
ライセンス契約に関して何かありましたら、弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。