「特許庁判定制度ガイドブック」が公表されました

こんにちは、高田馬場で特許事務所を共同経営しているブランシェの弁理士 高松孝行です。

特許庁判定制度ガイドブックの表紙

引用:特許庁判定制度ガイドブック

特許庁から「特許庁判定制度ガイドブック」が公表されましたので、今回はこれをご紹介します。

「特許庁判定制度ガイドブック」はこちら

判定制度は、現行特許法が制定された時から存在している制度ですが、現状では年間数十件程度しか活用されていない状況です。

特許庁としては、以前ご紹介した「標準必須性に係る判断のための判定の利用の手引き(改訂版)」を作成し、標準化の場合を含めて判定制度の利用を促進したいと考えているようです。

その一環として、今回ご紹介する「特許庁判定制度ガイドブック」が作成されたのではないかと思います。

さて、このガイドブックの内容ですが、次のような目次となっています。

  1. 判定制度の概要
    1. 判定とは
    2. 判定でできること
    3. 高度な専門性に基づく公的見解
    4. 誰がいつ判定を請求できるか
    5. 特許発明等と商品等との比較
    6. 判定請求手続の流れ
    7. 営業秘密の申出
    8. 標準必須特許であるか否かの判断を求めたい
    9. 特許等の有効性について
  2. 判定請求書の作成
    1. 判定請求書の様式
    2. 判定請求書の作成要領
    3. 「請求の理由」の書き方の詳細
      1. <特許の場合>
      2. <意匠の場合>
      3. <商標の場合>
    4. 答弁書
    5. 営業秘密に関する申出書
  3. 参考資料
    1. 請求の理由の記載例
    2. 判定書の例

上記の目次を見れば分かるように、判定制度においても、裁判と同様に、営業秘密が記載された書類の閲覧を制限することができるようになっています。

今まで、営業秘密が開示されてしまうのを心配して判定制度を利用できなかった場合でも、営業秘密の申出を行うことによって、その心配を回避できるようになりました。

当事者間で特許発明の技術的範囲の解釈に齟齬(紛争)が生じている場合には、裁判を行うのではなく、その技術的範囲について判定を請求し、その判定結果を尊重して紛争を解決するという紛争解決手段もあると思います。

特許庁は、高度な専門性を有し、かつ公正な判断を行う行政庁なので、判定結果には信頼を置けるものだと思います。

ただし、注意していただきたいのは、判定結果は、特許庁の公式見解ではありますが、裁判所の判決のように「法的拘束力はない」ことに注意してください。

例えば、特許庁の判定を受けたが、その後裁判が提起され、最終的に特許庁の判定結果とは全く異なる判決が出される可能性があるということになります。

このような特徴を有する判定制度ですが、使い方によっては紛争解決手段にもなります。

判定制度を是非活用してください。

弊所では、裁判による紛争解決だけではなく、判定制度を活用した紛争解決手段のご相談も承っております。
何なありましたら弊所に是非ご相談ください。

今日は以上です。